池子の森自然公園の指標生物

池子の森自然公園緑地エリアの開園以来調査を継続してきたことで、重要な生き物や季節、維持管理で守らなければいけないポイントなどが徐々にわかってきました。

池子の森だけの宝

ホトケドジョウ(魚)、コサナエ(トンボ)、ヒクイナ(鳥)など、逗子市の中では池子の森でしか生息していない生物がいくつもいます。2020年には、新品種と思われる桜が生育していることがわかりました。長らく米軍管理地としてほとんど手が入らなかったことで、まるでタイムカプセルのように生き物の聖域になっていたのです。

一番大切にしているのは、生き物の反応を常に見ながらいち早く変化を察知して、保全や維持管理をすることです。

生物指標はそのためのものさしです。環境の変化や自然の特徴を調べ、観察が楽しくできるよう、また、池子の森の生物多様性を守りながら、多彩な自然を体験できる場として利活用していけるよう7つの生物指標を定めました。

(項目)7つの生物指標

  1. 久木川のホタル生息地
  2. ユビナガコウモリの集団が生息する洞窟及びその他の洞窟・崖ややぐら
  3. 池や久木川周辺の昆虫と水生生物
  4. シュレーゲルアオガエルの生息地
  5. 森林性鳥類の生息地
  6. エビネなどの山野草
  7. 発達した森林と多様な植生

7つの生物指標

池子の森の生物多様性を守りながら、多彩な自然を体験できる場として利活用するための維持管理で守らなければいけないポイントをまとめました。

指標生物の選定にあたっては、生態系の頂点にいる生物、重要な位置を占める生物、存在することで環境の価値が高まる生物などを候補に、同定や調査がしやすく調査することで個体群のダメージ、生息環境の破壊に繋がらない生物を選定しています。
この指標をもとに自然環境調査会や世話人会、管理運営業務の委託先であるNPO法人三浦半島生物多様性保全などと連携し、調査及び評価をしていきます。

日常の整備作業にあたる職員は、来園者が気持ちよく使えるように草を刈っていますが、チョウの幼虫が食べる草を必要以上に刈ったり、野鳥の隠れ場所になっている草むらをなくしたりしないよう、気を配りながら作業しなければなりません。看板や竹垣が壊れたり、台風で木が倒れたときは、閉園日を利用して修復しています。お気づきの事がありましたら、何でもお知らせください。

自然環境を衰退させないためには必要に応じて大きな手入れも必要になります。森林は戦後手つかずであったことで、希少な草花が残った半面、もともとお百姓さんが下草刈りや間伐をしていた斜面の樹木が大きくなりすぎ、倒れやすくなったり木が病気になることが増えました。これからは適度にツル切りや裾刈りをして、林を一部分だけでも若返らせることが必要です。
また、水生生物のために池のヘドロを取り除いたり、陸地化した湿地の環境を復元するなどの作業も、ボランティアの協力を得ながら進めていきたいと考えています。

今回の指標生物選定に伴い、これまで利用の仕方について制限を全面に出して案内していましたが、改めてルールや看板の標記を整理することになりました。特に、できることや楽しめることをなるべく具体的に示すことにしました。多くの皆さんに池子の森の魅力を感じていただけると幸いです。

一番の醍醐味は自然観察

四季折々の花や野鳥、多彩な昆虫を観察できます。園内には池や水路、枝谷戸などが入り組み、限られた範囲の中にも様々なタイプの環境が残されています。人が少ない時間帯にそっとのぞくと、意外な生き物と出会えるかも知れません。誰かが飼育したり植えたものではない、野生の自然を目の当たりにしてください。季節ごとに自然観察のイベントも行っていますので、ぜひご参加ください。

『池子の森自然公園環境調査 調査結果の概要』平成27年6月 逗子市(PDF)
https://www.city.zushi.kanagawa.jp/

QRコード:指標生物|池子の森自然公園3459

指標生物 | 池子の森自然公園
https://mbcn-m.com/?page_id=3459

2022年12月6日 更新
2022年10月1日 調整
2022年9月27日 作成