活動内容

三浦半島の里山と、そこに棲む生き物たちの多様性を守るために様々な取り組みをしています。

NPO法人 三浦半島生物多様性保全の事業内容

  1. 里山再生・環境調査
    谷戸田の復田を中心に、管理の手が離れた里山での伝統的管理を再開します。
  2. 環境教育・エコツアー
    地域の環境保全活動の担い手として、次世代の育成に力を入れています。
  3. 外来生物防除
    三浦半島の生態系被害防除のため、アライグマ、タイワンリス、アカミミガメ、アメリカザリガニなどを防除します。

法人団体基本情報

法人名NPO法人 三浦半島生物多様性保全
代表者鈴木 茂也
所在地神奈川県横須賀市田浦町
設立年月日2012年3月2日

なぜ保全が必要なの?

三浦半島の里山の特徴的な環境に谷戸があります。
谷底にある日本の伝統的な里山である谷戸はこの50年間で激減し、生物多様性の損失は拡大しています。
生物多様性の損失は、今日、国際的にも食い止めなければならない課題ですが、日本では生物多様性の損失について4つの危機を上げています。

  • (第1の危機)
    開発や環境悪化、乱獲・乱採集などの負の影響をあたえる過度の人間の利用による危機
  • (第2の危機)
    農村の過疎化、エネルギー革命などにより正の影響を与える人間の利用がなくなったことによる危機
  • (第3の危機)
    化学物質や外来生物などの人間が持ち込んだものによる危機
  • (第4の危機)
    気候変動の影響による危機

横須賀基地がある三浦半島は、都市近郊にありながら、豊かな生物多様性に恵まれた場所ですが、三浦半島の里山を代表する谷戸は、上記の4つの危機すべてから脅かされています。

例えば、

多くの谷戸で農家が高齢化しており、後継者不足に悩まされています。すでに稲作の担い手不足によって放置され荒れ地へと変わっているところも少なくありません(第2の危機)

一方で、谷戸が廃棄物処分場建設や埋立、住宅団地の造成により、なくなってしまったり、最近ではレクリエーション活動のために谷戸を利用して、生物多様性に損失を与えてしまうような、名ばかりの里山管理活動が少なくないことにも困っています(第1の危機)

さらには、谷戸は多くの種が複雑に共存しているデリケートな水辺環境であるために、アメリカザリガニ、アライグマ等の外来種が侵入することでの悪影響(第3の危機)も大きいのです。そして、そうした水辺は、気候変動による温暖化の影響も受けやすく、最近、報告されているカエルやサンショウウオの産卵期が早まっているという影響(第4の危機)は三浦半島でも見られるようになるのではないかと危惧しています。
谷戸を拠り所にしていた生物は軒並み減少し、一部の種では既に絶滅しています。

外来生物防除

活動理念

さまざまな生物の環境悪化がすすむ一方、生物多様性への認識が社会全体で高まるなか、首都圏を中心に身近な自然や農との関わりを求める人々は増えています。
私たちは、三浦半島の農の在り方を大切にしながら、地域の生き物や景観を守り、育んでいきます。

私たちは…
地域の生態系の破壊につながる事はしません
三浦半島本来の農の在り方を大事にします
水田景観の美しさを追求します

田植え

三浦半島にトンボやカエルを追う子どもたちで賑わう谷戸を、一箇所でも多く蘇らせることができるように…

自然や農との関わりを求める人々へ

  • 生態系保全を保障
  • 多くの魅力の提供

湿地生態系を保全してほしい谷戸に

  • 環境影響調査(モニタリング調査)
  • 保全方針の提案

活動に賛同される地権者や地域の方々と共に、これらの場所で里山の手入れをしています。

ぼくたちの仕事
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