谷戸田には、樹林、草地、池、小川、水田といった様々な環境要素がコンパクトにまとまっています。
そのため様々な生き物の生息空間があります。
谷戸田を中心とする生物相
三次消費者 | タカ類、ヘビ、イタチ |
二次消費者 | カエル、小鳥、タヌキ カマキリなど肉食昆虫 |
一次消費者 | 動物プランクトン バッタやチョウなど植食昆虫 ノウサギ カルガモ イノシシ |
生産者 | 水田の植物プランクトン 田んぼの雑草 イネ 畦草 山すその植物 樹木 |
教科書でよく目にする生態系ピラミッドは、正三角形で均等に分かれています。
しかし、実際の生態系は、とても多くのものがとてもわずかなものを支え、それぞれの関係性が複雑に絡み合っています。
1羽の小鳥が1年生きていくには植食昆虫12.5万匹、さらにそのためにはたくさんの植物が必要となります。
緑地面積の大切さ、生態系サービスの大きさ、種の多様性の尊さや脆弱さを理解できます。
小鳥1羽が1年生きていくのに広大な緑地が必要なのと同時に、小鳥や肉食昆虫が特定の植食昆虫の大発生を抑制する働きがあることがわかります。
人にとっては、生態系からの害虫駆除サービスです。
自然界は、食う食われるの関係で成り立っています。
それはピラミッドのような単純な構造ではなく、編み目のように複雑に関わり合ってできています。
トウキョウサンショウウオに注目すると、いろいろな動物に食べられる比較的弱い立場の生き物であると同時に、トウキョウサンショウウオのためのエサ動物資源量をはかる指標にすることができることがわかります。